前々から気になっていたオイラー角と固定角の関係について少し考えてみました.

一般にz-y-x系オイラー角から回転行列への変換をする際には,各軸周りの回転を表す回転行列を以下の用に合成します.

$[ R = R_z (\psi) R_y (\theta) R_x (\phi) $]

実際に上式で正しく計算できるのですが,軸の回転順序を守るなら以下のようにすべきだと思いませんか?

$[ R = R_x (\phi) R_y (\theta) R_z (\psi) $]

まあオイラー角と回転行列(固定角)では軸のとり方が違うので,これだとおかしくなってしまうのですが,それではなぜ回転順序を逆にしただけで正しく変換できるのかという疑問が生まれます.

この記事ではそんな疑問を解決するために,四元数を用いてオイラー角と固定角の関係を明らかにします.

数式も含めてこのページにベタ書きしたほうが良いのかもしれませんが,ある程度体裁を整えて一つの資料にしたほうが見やすいと思うので,PDF配布という形にしています.以下のリンクからご覧ください.

【 relation_euler_fixed_rev2.pdf 】

追記(2023年1月5日):式(17)のiがjになっていたので修正しました.ついでに式番号を振り直しました.

四元数については,以前書いた資料をご覧下さい.

四元数まとめ資料を書いた(宇宙電波実験室)