夏場は水温が上昇して酸欠気味になりますが,単純にエアレーションすると水面で気泡が弾けたときの水はねで照明が汚れてしまいます.そこで,出来る限り水はねしない二種類の方式を考え,実際に作ってみました.
<今回試した二種類の方式>
最初に試したのは,(a)のエアリフト式です.この方式はエアストーンからの気泡で下層の水を吸い上げ,水面近くから下向きに排水します.
<(a)エアリフト式 動作確認の様子>
簡易的な構造の割にはそこそこの水量があり,細かい気泡が下向きに流れているのを確認できました.エアー吐出し量を増やせば循環する水の量も増えますが,エアーを上に伸ばしたパイプから抜いているので吐出し量を増やしすぎると泡がパイプの上端から出てきてしまいます.
次に,外部濾過装置からの排水パイプを延長する形で,(b)の水流巻き込み式を試しました.これは以前二酸化炭素添加を試したとき(発酵式二酸化炭素添加の時代だ!)に作ったものを利用しており,吐出し口の手前から上向きにパイプを伸ばして気泡が水面で弾けないようにしています.
<(b)水流巻き込み式+消音器>
実際に取り付けてみると予想以上に効果があり,エアーの吐出し量を増やしても水面で気泡が弾けることはありませんでした.ただ,パイプ内で気泡が弾けるときにポコポコ音がするので,上の画像ではティッシュと小さいプラ容器で作った簡易的な消音器を取り付けています.
<両方取り付けた状態>
二つの方式を試した感想としては,(b)ができるなら(b)のほうが良いかなぁと思いました.やはり水流に巻き込ませるので酸素溶解度は上がりそうです.とはいえ,(a)の方式も簡易的な割にはそこそこの流量があるので,後付で簡単に設置できる事を考えると(b)に負けず劣らずといったところでしょうか.